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J君たちの熱心なはたらきで、大宮町家もどんどん若返りつつあり、ブログの展開を楽しみにしている。いい勉強をしているね。南側の壁を落としたと聞いて、さっそく下地の様子を見に行った。町家に入るとプーンと土の匂いがする。 細い竹小舞が編まれたばかりの姿でびっしりと一面を覆っている!明治のくたびれた 町家で、これほどまでに小舞がきれいに残っている例は見たことがない。大抵は結んでいる二分縄が切れ切れになって、土を落とす際に小舞もろとも落下して無惨な姿を呈しているものだ。近寄ってみれば、縄はほとんど健全な風で、ひょっとしたら昭和に入って壁を作り直したのではないか?と疑いたくなる。横に渡されたえつり竹は太いものを用い、縦のえつりに小舞と同じ細い竹を使っているのも面白い。 貫は、例にもれず、厚さ4分(12mm)、幅7cmほど。ここではよく見られるような側柱の裏側を欠き込んで裏から貫を釘打ちする手抜き工法ではなく、ちゃんと孔が開けられ、貫も長ものを通してある。長屋風情ではあるが、工事は丁寧と言えるだろう。通常は貫の向こう側に縦の小舞を編み、貫の側に横竹が来るのだが、ここでは逆遣 いになっている。南に通路があり、外側から編むことができるという事情によったものだろう。奧の間は側柱を室内に見せないように、貫は手前に寄せ、小舞をさらに手前に編んで大壁様にしている。 欄間小壁は貫を仕込まず、縦えつり竹を差し込んで、横竹を繁く入れていて、これはこれでなかなか美しい意匠になるなと感心。 一体に、小舞は壁土を支持する役目のものだが、それだけなら昔のように細くてもいい。今は耐力壁として存分にはたらいてもらいたく、地震や沈下などによる大変形に対して、壁面の面外への座屈に対抗する強さを小舞の太さが受け持っている。ただ、土の側からすれば、細い小舞の方が、表と裏の土が一体になりやすく、太い小舞ではその分、表と裏との土が切れやすい。昔は竹も始末して使ったということもあろうが、細くしなやかな小舞による薄くしなやかな土壁という工法も、近い将来、構造的に評価される日が来るかもしれない。
落とした土をみれば、粘りがなく、凝結力はあまり期待できない。ほぼ同量の新土を練り混ぜようということになった。今週末には小舞編みと荒壁塗りができるかな? (S先生より / 次には耐力壁について説明します) PR 2007/09/12(Wed) 16:23:05
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